●宝石プロフィール

 

アゲートは、
縞模様や斑のある「半透明の石英」のことを
総称して呼ぶ名前です。

アゲートは、
火山岩のような岩石中に団塊状で産し、
それぞれの層の色は、
含まれる不純物によって異なります。

名前の由来はイタリアのシチリア島で多く発見され
シチリア島にある「アカテス川」の名前が
やがて「アケート」に変化し、
最終的に「アゲート」になったと言われています。

和名でいうと「瑪瑙(めのう)」

また、色や模様によって呼び名が変わります。

緑はグリーンアゲート
青はブルーアゲート

赤と白の縞模様はサードニクス
黒と白の縞模様はオニキス

緑や赤い地色に苔のような模様があるモス・アゲート
縞模様がレースのようになったレース・アゲート
青い星紋や、灰色がかった黒い星紋の入った乳白色のアゲートを、
デンドリティック・アゲート
どの色のアゲートでも、目の模様をしたアイ・アゲート
火のように赤いガラス状の羽毛のようなものが入った
プルーム・アゲート
鉄の酸化物と水酸化物のインクルージョン(内包物)が
風景のように見えるアゲートはランドスケープ・アゲート
(ピクチャー・アゲート)

 

 

●宝石ストーリー

 

最も古くから知られてきた宝石の一つ。

バビロンの時代には
装飾や治療の護符に使われ、
石の作用を安定させる宝石として、
他の石とともに使用されていた宝石です。

古代シュメール人やエジプト人に尊ばれ、
お守りや容器、装飾に用いられてました。


ローマ時代には、
アゲートを凹型に彫ったインタリオ(シグネット・リング)が
人気でした。

アゲートはモーゼに与えられ、
アーロンの胸当てにはめこまれた
(出エジプト記28章15節から30節)
「火の石」(エゼキエル書28章13節から16節)として
聖書に登場します。

アゲートの一種である
サードオニキス(紅縞瑪瑙)は、
エルサレムの城壁の土台石として使われた
12のジェムストーンのひとつです(黙示録21章19節)

 

 

●癒しと活用法

 

どの種類のアゲートを身につけても、
勇気が増し、
内に秘めた情熱を表現出来るようになると、
いわれてきました。


強さを与え、恐怖を打ち消し、障害を克服し、
病を癒し、
持ち主を危険から護るとされています。
また、体の不調を良くするのに有効で、
特に胃腸のあたりに支障をきたしているときは、
おへその下あたりにアゲートをあてると、
肉体的な不調がとれるとも、いわれています。
ただし、肉体の不調のみに効果があり、
精神的、感情的なものからくる不調には、
効き目がないとの事。

また、真実を明らかにし、
それを表に出す作用があり、
持ち主がアゲートに同調し、受け入れる気持ちを持てば、
常に肯定的な答えや、
真実を指し示してくれる宝石として、
働いてくれるそうです。

アゲートは、性質上、層を成して縞模様を描いたり、
複雑で不思議な模様を描いて発達しやすく、
そのため、古代においては、
こうした不思議さは、
神の意思によって描かれたものと考えられ、
特に、同心円を描いたり、縞模様が発達したアゲートは、
「邪眼除け」の護符となりました。
「邪眼」とは、よこしまな眼差しのことで、
ありとあらゆる不幸は、その眼差しによって
もたらされると信じられていて、
その眼差しを向けられる時、不幸がふりかかると言われ、
そのため、人々が平和で幸運に恵まれて暮らすには、
邪眼除けの護符はなくてはならないものでした。


【種類別】

・赤い縞模様の、サードニクスは
 情熱を掻き立てる


・黒い縞模様のオニキスは、
 (サードニクスとは反対に)情熱を鎮める

・青い縞模様のアゲートは
 感情を沈静化

・苔のような模様をした、モス・アゲートで
 緑色のモス・アゲートは、
 不調和なバランスをとる
 ちなみに
 アメリカインディアンは、
 この石を雨乞いの儀式に使うそうです。

・赤い色のモス・アゲートは、
 体のスタミナを増す

・縞模様がレースのようになった、
 レース・アゲートは、
 幸福感を増し
 さらにどの色のレース・アゲートも、
 持ち主を励まし、支えてくれるといわれます。

・濃い赤い色をしたメキシカン・レース・アゲートは、
 ゆううつな気分や、絶望した気持ちを和らげて、
 心を支え、強めてくれます。

・青い色をしたブルーレース・アゲートは、
 気持ちと心を静めるのに素晴らしい効果を発揮し、
 心の混乱を洗い流す洗浄剤の役割を果たしてくれます。
 チベットでは、青いブルーレース・アゲートの石の静けさを
 蓮の花にたとえて、「神の石」として尊重していたそうです。

・白いレース・アゲートは、「幸せを呼ぶレース」と呼ばれ、
 楽観的な気持ちを誘い、気分を高貴にしてくれます。

・アフリカ産で、
 ラベンダー色をした縞模様のアゲートのことを、
 ボツワナ・アゲートといい、
 人ごみの中などで、
 精神的に過敏になっている時に護ってくれます。

・青い星紋や、
 灰色がかった黒い星紋の入った乳白色のアゲートを、
 デンドリティック・アゲートといい、
 旅行者の石として、旅の安全を護ってくれます。

・斑のあるアゲートもまた、
 旅行者を護る宝石、といわれています。


・どの色のアゲートでも、
 目の模様をしたものは、アイ・アゲートと呼ばれ、
 邪眼除けのお護りだけではなく、
 消極的思考をくつがえしてくれます。

・火のように赤い
 ガラス状の羽毛のようなものが入ったアゲートを、
 プルーム・アゲートといい、
 心の中の目標を遂げる手助けをしてくれます。
 仕事探しにも一役買ってくれる宝石です。

 
 
 
 

●ジュエルメッセージ

 

生かされている自分の存在を謙虚に受け止め、
自然の恩恵に感謝しながら、自然と共に生きましょう。


アゲートは、神を信じ、神を畏れ、
神々が宿る「自然」の中で生き、
生かされている自分の存在を認識し、
その恩恵に感謝しながら自然と共に生きてきた
古代の人々が、
最も身近な存在として大切にしてきた宝石です。

アゲートは、
自然の神々が描いた不思議な模様を通じて、
私達は、自然とともに生きているのだということを
心に留め、
自然の中で生かされている自分であることを
再確認すると同時に
自然がもたらしてくれる恩恵に感謝しながら
自然とともに生きることの大切さを教えてくれる宝石、
なのです。

 

●心理的テーマ

・生かされている自分
・自然とともに生きる
・グランディング
・豊かさ、恩恵
・受け取る

 

 

 

 

●宝石データファイル

 
 
鉱物名 アゲート(瑪瑙 めのう)
結晶系 三方晶系
化学組成 二酸化珪素
硬度 7
鉱物学的注意事項あれば 多孔質の鉱物であることから
染色や傷の浸漬処理がされる場合があります
 
 
 
 

●お手入れ

染色や浸漬処理がされているものは、
柔らかい布などで乾拭きする程度

無処理の瑪瑙であれば
乾拭き
ぬるま湯に石鹸をとかした石鹸水で洗浄

超音波洗浄器は可能

 

●その他