●宝石プロフィール

 
 

ダイアモンドは地上で最も硬い物質で、熱に強く、酸やアルカリにも溶けず、
何者にも負けない屈折率を持っている、純粋な炭素の結晶で出来ています。
単一の元素からなる唯一の宝石で、通常約99.95%の炭素からできています。
ダイヤモンドは、地球の表面の下、
特定の深さの範囲(約100マイル付近)にのみ存在する
高温高圧の条件下で形成されます。

ダイアモンドという名前の由来は、
ギリシャ語で、「非常に硬くて壊れないもの」
「征服し得ない、屈しない」という、
「アマダス」と、
「透明なもの」という意味の
「ディアファネス」という、二つの言葉が重なって、
「ダイアモンド」という言葉になったと、いわれています。

ダイアモンドは、「征服されざる石」。

和名では、「金剛石」といいます。
無色のダイアモンドが一般的ですが、
他にも、
黄色、褐色、緑、青、ピンク、赤、灰色、
黒などがあります。


ダイアモンドが研磨されて、光り輝くまでは、
持ち前の硬い性質が、男性達に尊ばれ、
兵士の護符として、使われていました。
15世紀に研磨技術が発見されてから、
ようやく装飾品として使われるようになり、
17世紀にブリリアント・カットが発明されてから、
宝石の中の宝石として、光り輝くようになりました。

 
 
 
 

●宝石ストーリー

 

☆インド
インドのある地域では、ダイヤモンドは田舎の河川から採集されました。
ある歴史家によると、インドでは紀元前4世紀ごろから
インドの富裕層向けに、ごく小さな市場で
ダイヤモンド取引を行っていたと推定しています。

また、インドでは、ダイアモンドのことを「バサラ」といい、
漢訳されて「金剛」と呼ばれました。
(日本の和名は、ここからきているようです。)


☆ヨーロッパ
中世からルネッサンスにかけての時代、
ヨーロッパ人は、ダイアモンドが、一年の半分が昼で、
残りの半分が夜の国で採れ、
運ばれてくる宝石だと、本気で信じていたそうです。
また、そこには猛毒のコブラがいて、ダイアモンドを守っているが、
結晶の上を通り過ぎるたびに身体が傷つき、
コブラから流れる毒液が、ダイアモンドに流れてしみこんでいるとされ、
そのため、ダイアモンドは微量だと解毒剤になるが、
量が多ければ人を殺すことができる毒薬(?!)になると
言われていて、実際にダイヤモンドを使って
毒殺をはかろうとした事件があったとかなかったとか。

 


☆日本
インドでは、ダイアモンドのことを「バサラ」といい、
漢訳されて「金剛」と呼ばれ、
「金剛のような~」と、比喩に使っていたようですが、
かんじんな実物、宝石のダイアモンドは伝わらず、
幻の宝石として崇めてきたそうです。

日本人が初めてダイアモンドを見たといわれているのは、
1666年、寛文6年の頃で、ちょうど4代将軍家綱の時代。
オランダ商船が、他の宝石とともに、
ダイアモンドの指輪を舶載して、長崎の出島に入港したそうです。
が、しかし、他の珊瑚やべっ甲、コハクは商談が成立したのに、
ダイアモンドは引き合いがなく、オランダ商人は、
そのままダイアモンドを持って帰ったそうです。
日本人がダイアモンドを装飾品として、実際に手にするのは、
そのずっと後で、文明開化の頃、だそうです。

 

 


☆有名なダイヤモンド

・カリナン
1905年に南アフリカで発見され、カット前の原石は3,106カラット。
これをカットすることで合計1,063カラットの105個の宝石が得られた。
これらは当時のイギリス国王であるエドワード7世に献上さ。
105個のなかで最大のカリナンIは530.20カラットで
「偉大なアフリカの星 (The Great Star of Africa)」の別名を持ち、
カットされたダイヤモンドとしては長らく世界最大の大きさを誇っていた。
カリナンIはロンドン塔内に展示されており、見学することができる。


・ザ・ゴールデン・ジュビリー
世界最大の研磨済みダイヤモンドで、545.67カラットあり、
国王ラーマ9世の治世50周年を記念して
1997年にタイ王室に献上

・グレート・ムガル
フランスの宝石商タヴェルニエの旅行記に記された伝説のダイヤモンド。
原石の状態では787.50カラットあったとされ、
事実とすればその当時世界最大だが、
わざわざヴェネツィアから呼んだカット職人がカットに失敗し
280カラット余りに。その後の行方は不明。
卵を半分に切ったような形、といった記述から
オルロフと同じではないかと考える研究家もいる。

・リージェント
インド産。わずかに青みを帯びる。
グレート・ムガルから切り出されたのではないかと考えられている。
140.64カラット。ルーヴル美術館蔵。

・フロレンティン
インド産のイエロー・ダイヤモンド。137.27カラット。
長年トスカーナ大公家に所蔵されていたが、
その後、所有権がハプスブルク家へ移る。
ハプスブルク最期の皇帝が帝政崩壊時に持ち逃げした後、
現在まで行方不明。

・南の星
ブラジル産。128.48カラット。
2002年に著名なフランスのブランド、カルティエ社が購入。
その後、さるインド人の個人所有物になったらしいが、
真相は不明。

・サンシー
インド産、微かに黄ばんだダイヤモンド。55.23カラット。
ルーブル美術館蔵。

・ドレスデン・グリーン
インド産といわれるグリーン・ダイヤモンド。41カラット。
ドレスデン美術館蔵。

・コ・イ・ヌール
(1852年以前)ムガル帝室に伝来した、
歴史的に最も古い有名なダイヤモンド。186.0125カラット。
インドのマハラジャからイギリス東インド会社を経て、
イギリスのヴィクトリア女王へ献上された後、
夫のアルバート公がオランダの研磨業者に
ブリリアント・カットに仕立て直しを命じ、
重量が105.602カラットに減少。
現在もイギリス王室が所蔵しており、ロンドン塔に展示


・ホープ
インド産といわれる。サファイアのような濃青のダイヤモンド。
所有者が次々に不慮の事故で死亡すると云う
呪いの宝石の都市伝説で有名。45.52カラット。
アメリカ合衆国国立自然史博物館蔵。

 
 
 
 

●癒しと活用法

 

不屈の信念、純粋無垢の魂、不変の愛を象徴し、
自分の呪力を高めて、他者からの呪いを防いでくれると、
言われていました。

また、身に着ける人に無限性を与え、
体のエネルギーを強めてくれます。

 
 
 

●ジュエルメッセージ

 

「自分を信じて、自分を活かす道を見いだしましょう。
自分にあるものを発揮しようという意識が、あなたを輝かせます。」

ダイヤモンドは、
研磨する方法が見つかるまでは、
「単なる硬い宝石」でした。
1456年、オランダの職人が
ダイヤをダイヤの粉で磨くという方法を見つけてから
ようやく、ダイヤは美しく輝く、きらめきを放つ宝石、
宝石の中の宝石として扱われるようになったように、

どんな素晴らしいリソースを内在していても
それを発揮するには、それ相応の工夫、
プロセスが必要です。

そして、それが
オリジナリティー溢れる個性的なものであれば
時間も労力も知恵も工夫も必要になってきます。

あなた自身が、ダイヤのように
たぐいまれな資質や可能性を秘めた存在であったり、

自分の資質を最大に活かそう
さらにそれを突破しようとチャレンジしていく
大きく成長していこうとするならば、なおさらです。


ダイアモンドという、最強の固さを持つ
宝石の原石を磨いて、輝く宝石にするまでに
知恵や労力や時間や工夫を重ねたように、
自分という逸材のすべてを活かそうとするならば
それなりの努力は必要になってきます。


ダイアモンドは、自分を最大に活かし、
自分を輝かせて生きようとする人へ
素晴らしい輝きを永遠に放つことで、

ダイヤのように輝く存在として
誇り高く生きることができるのだと
持ち主に教えてくれているのです。

そして、
そのプロセスのすべてが、誰かを勇気づけ、
励ましていくことを
体験を通じて実感するすばらしさを
伝えてくれているのです。

 

 

●心理的テーマ

 

・自分への挑戦
・無限の可能性
・自分を活かす
・自分を生きる喜び
・永遠性、無限

 

 

 

 

 

●宝石データファイル

 
 
鉱物名 ダイヤモンド
結晶系 等軸晶系
化学組成 炭素
硬度 10
鉱物学的注意事項あれば 親油性があり、ジュエリーとして身に付けているうちに
皮脂などの汚れがつくと、
油の膜によって光がダイヤモンド内部に入らなくなり、輝きが鈍くなる。
その際、中性洗剤や洗顔料などで洗うと油が取れて、輝きが戻ります。
 
 
 
 

●お手入れ

やわらかい布で拭く
週に1度か2度、刺激の少ない食器用洗剤数滴を水に入れるなど、
脱脂洗浄剤(油分を落とす)につける

 

 

●その他