●宝石プロフィール

 
 

エメラルドは、
ベリル(緑柱石)の中でも、最も有名な宝石で、
ベリルの中でも、緑色をした宝石のことを言います。

ちなみに、水色をしたベリルは、アクアマリン。
ピンクはモルガナイトなどと別の名がついています。

エメラルドという名前は、
ペルシャ語の「緑」から名づけられたもの。

「エメラルドと人間に、傷のないものはない」と
言われるように、
エメラルドの傷やモヤは、
「欠点」とはみなされずに、
石の性質上、
それがかえって自然な証拠と、されています。

 

エメラルドの緑色は、
木々の緑色と深く結びついています。
生命が成長し、育っていく
「生命力」の色。
繁栄、豊かさの色。


緑色は、血液の赤い色とともに、
人類が最初に識別した色です。

古代の人々は、
緑色の木々が育っていくのを見て、
とても不思議に思っていて

やがて、
自然と育って行く木々の緑色に注目し、
どうやら、「緑」という色の中に、
「生命力」というパワーが集まっていて、
そのパワーによって、
木々が成長するのだと、考えたようです。

そこから、「緑色」は、
生命力が凝縮したものを象徴する色となり、
緑色をした宝石であるエメラルドは、
「緑色のパワーを凝縮した宝石」として、
生命力のパワーを持つ宝石とされたのです。


また、古代の人々は、
田畑の実りと、子孫の繁栄を、
同じ「生命力の現れ」として見ていたので、
男女を結ぶ「愛」を司る宝石として、
「愛の守護石」という意味を持つようになったのです。


自然が育んだ木々の緑色をしたエメラルド。

あなたも、エメラルドを身に着けて、
自然の持つ、生命力と、
偉大で優しい愛を感じてみてください。

 
 
 
 

●宝石ストーリー

 

人々は、はるか遠い昔から、
この緑色をしたエメラルドを、こよなく愛していました。

バビロニアでは、
金星の女神イシュタルの宝石として知られ、

ギリシャ人は、
愛と美の女神、アフロディテ(ヴィーナス)に捧げ、

エジプトでは、
鷹の頭をしたホルス神を、エメラルドの王子、
ホルス神の母であるイシュタルを、
エメラルドの女王と、呼んでいました。

 

聖書では
はるか遠い昔、
天上界で、大天使ミカエルが、天使の軍勢をひきい、
魔王ルシファーの悪魔軍団と戦ったとき、
最後の一撃で、
ミカエルの剣が、魔王の冠にはめこまれた、
大きなエメラルドをたたき落とし、
戦争が終わった。とされています。

その後、天使たちは、
ある山の頂に、この戦利品であるエメラルドを隠し、
配下の騎士たちに守らせたそうです。


その後、このエメラルドは切り抜かれ、
キリストの最後の晩餐に用いられた
「聖杯」となったそうです。

また、
イエスが磔に処された時、
傷口から流れ出る血を、
これで受けたとも、いわれていて、

その後、使徒ヨセフは、この聖杯を持って逃れ、
中国に隠したとされていました。

ところが、その後、なぜか、
イタリア・ジェノヴァの
聖ジョヴァンニ寺院に奉納されたと
信じられていたのですが、

後に、とあるフランス人が、
この緑色の大杯を調べたところ、
単なるガラス製だったと、いわれています。

幻のエメラルドの聖杯は、いまだ行方不明。

 

エジプトの女王、
クレオパトラも、エメラルドを愛した一人で、
エジプトには、
クレオパトラ鉱山という鉱山を、持っていました。


のちに暴君の代名詞となった、皇帝ネロも、
エメラルドのコレクターで、
妻のポッパエアは、大きなエメラルドから、
彼のために柄付きの眼鏡を作らせたそうです。
ネロは、その緑色のエメラルドの眼鏡を通して、
剣士がライオンと戦うのを眺めたりしてたそうです。

 

 
 
 
 

●癒しと活用法

 
 

エメラルドの緑色は、
胸のチャクラと、とても関係のある色で、
「愛」と深い関係のある色。


また、
ハートチャクラを開くには、
グリーン色の前に
ピンク色が必要とのことなのですが、

エメラルドを顕微鏡で見ると
ひとひらのピンク色が混ざっているそうで、
まさに
ハートチャクラと関係がある宝石です。


なので、もし、
ハートチャクラを活性化するのに
エメラルドを活用する際は、
リングとして身に着けるよりも、
むしろ、ペンダントとして、長めのチェーンで
ハートのセンターあたりにくるように
下げてみてください。


また、
エメラルドは、
「澄んだ良心」といわれ、
人の心の中にある良心、
他の人々の知恵と愛とを分かち合い、
与えようとする気持ちを、
人に起こさせる波動を持っていると、
いわれていて

知覚力と洞察力を強め、
自分の真理を刺激し、
人間性を高めて
愛にあふれる心豊かな人へと
成長する手助けをしてくれます。

エメラルドから、溢れる愛を受け、
受けた愛を周囲の人々にも、
広げてみてください。


ちなみに
エメラルドは、愛をもって贈られると、
贈られた人にその愛を反射し、
愛する人に幸せを贈ってくれる宝石と、
いわれていますので

人にプレゼントしたり
人からプレゼントされる
愛の贈り物として活用するのも
いいかもしれません。

 

 
 
 

●ジュエルメッセージ

 

「まずは自分の心を満たして、心豊かな人となり
存在するだけで、自分から周囲へと愛を拡げていきましょう。」


豊かさとは、
まずは、自分の心の豊かさが大事で、
自分の心の豊かさが
自然と外に現れてきて、
物質的にも豊かになっていくのが
最も幸せに満ちた豊かさです。

心が豊かであれば、
かりに物質的に豊でなくても、
心豊かな生活は送れますが、


反対に、心が貧しいと、
かりに物質的に豊かになっても、
それを豊かだと感じることができないし、
豊かだと感じる範囲が狭くなってしまいます。


心の豊かさとは、
感じる心、感性の豊かさ。
様々なものを見たり聞いたりして、
五感から入ってくる感覚を、しっかりと味わい
かみしめて、体感する。


何かをするわけでも
何かを得るのでもなく、
ただ、生きていることを感じるだけで
心がすーっと落ち着く。

心がおだやかで、平和で
安定してくる感覚。

マインドフルネスな状態
いつも自分がご機嫌な状態にする。

自分を満たすとは、
自分の心を
マインドフルネスな状態にすること。
自分の心を満たすこと。

自分の感覚をしっかりと感じて
生きている実感を味わうこと。

その満たされた感覚を持ち
その上で、物質的な豊かさを得ていると、
たとえ何かが起きて
物質的な豊かさを失うことがあっても、
真の豊かさを失うことはないのです。

 

 

●心理的テーマ

・精神的、物質的な豊かさ
・自分を満たす
・心を満たす
・五感を感じる
・生きている喜び
・愛
・繁栄

 

 

 

 

 

●宝石データファイル

 
 
鉱物名 エメラルド(ベリル、緑柱石)
結晶系 六方晶系
化学組成 ベリリウム・アルミニウム珪酸塩
硬度 7.5
鉱物学的注意事項あれば 衝撃に対して強くないので、ぶつけないように丁寧に扱って下さい
 
 
 
 

●お手入れ

柔らかい布を使用して優しく拭く
超音波洗浄やスチームクリーナーの使用は避ける

 

●その他