●宝石プロフィール

原子番号79の元素で、第11族元素に属する金属元素。
元素記号は、Au


金は火成岩中と、それにともなう石英脈に産出しますが、
肉眼では見分けられないくらい量が少ないことが多いです。


さらに二次的な漂砂鉱床として濃集し、
河砂や礫の中に、金塊や金粒の形で産出するので、
昔から椀かけの方法で金が採取されていますが、
近代的な商業採鉱では、大型機械を導入したり、
金鉱石の選鉱に濃度の高い酸を使ったりしています。


金に銀やプラチナ、ニッケル、
亜鉛などを混ぜるとホワイトゴールドとなり、
銅を混ぜるとピンクゴールドとなり、
鉄を混ぜるとグリーンゴールドとなります。


また、金の純度はカラット数(K)で示し、
宝飾品に使用されるのは、

9K(純金の含有率37.5%以上)から、
14K(純金の含有率58.3%)、
18K(純金の含有率75%)、
22K(純金の含有率91.7%)、
純金の24Kまでとなっており、

多くの国で金純度を表すために、
「ホールマーク(純分認証極印)」が押印されています。


金は精錬されればされるほど、
純度を増してゆく性質があります。

 

 
 
 
 
 

●宝石ストーリー

 

太陽の金属。

またの名を「地中の太陽」といい、
古代の人々は、
地球をめぐる太陽が、金の光を紡いでは
地中に埋めたのが金脈になったと
信じていたそうです。


そしてまた、古代の人々は、
太陽のように眩い光を放つ金は、
人々にとって近寄りがたい神聖なもの、

つまり、
神の領域のものとして扱っていたようです。


熱に強く、変質するどころか、純度を増すので、
古来から、永遠と不死の象徴とされてきました。


世界最古の金は、紀元前6000年くらい前
チグリス川とユーフラテス川の間、
メソポタミアに住んでいたシュメール人による、
金の装飾品が、世界最古の金製品といわれています。


紀元前5000年から紀元前3000年ごろ、
現在のブルガリアにあたる地域に住んでいたトラキア人は、
さまざまな黄金製品を残しており、
トラキア人が作った文明は、「黄金文明」とも呼ばれていました。


紀元前3100年ごろの古代エジプト文明でも、
金を用いた装飾品が作られ
太陽信仰により、
金は太陽神であるラーの身体の一部であると考えられていたため、
祭祀や呪術などの宗教儀式、王族の埋葬などに
ふんだんに用いていました。


その他、インカ帝国などの文明においても
金は貴重なものとして大切に扱われてきました。


ちなみに
日本で最初の「金」はというと、
紀元一世紀、後漢の光武帝が、倭国の使者に贈ったとされる、
福岡の志賀島で発見された、「金印」で
現在は、福岡市博物館に所蔵され、常設展示されています。



 
 
 

●癒しと活用法

金は最善のエネルギー伝導体として、
外の波動を引き寄せ、浸透させる働きをし、
波動を散らしたり、吸引する傾向の強い物質で、

ジュエリーとして宝石と組ませると、
宝石が固有の波動を発散させると、金はその波動を維持し、
安定させる働きをしてくれると言われています。


宝石の持っている性質を強めるだけでなく、
さらに、石の働きを刺激し、活性化してくれます。

また、身につけている人の体から、
消極的な力を吸収すると同時に、
宝石のプラスの力を発散するので、
身につけた人のバランスをとってくれます。



 

 
 

●ジュエルメッセージ

「自分を輝かせましょう。様々な経験をして、様々なことを感じ、
自分自身の糧として、自分を成長させ、自分を輝かせて生きましょう。」


金は精錬されればされるほど、純度を増してゆく性質があります。
精錬されて始めて価値あるものとなり、
磨かれ、叩かれ、処理されていくうちに、不純物が取り除かれて、
さらに金色に美しく輝いていきます。


ところで、金などの金属を磨く際、
目の粗いやすりでやすり、
そこからだんだんと目の細かいやすりに変えて
最終的にはピカピカに磨いていくのですが、


その表面には、
目には見えないほどの無数の細かい傷がつき
そこに光が当たって、金属が輝いてみえるのです。


つまり、輝くとは、
無数の細かい「傷をつける」ことでもあり、
それによって輝いてみえるのです。


人もまた、輝いている人の多くには、
子供時代に苦労をしたり、
生きていく中で、悲しい思いをしたり、
多くの辛い経験を乗り越えてきた人が多いのは、


辛く苦しい出来事によって、自分自身が磨かれ、
それでもなお明るく前向きに生きようとする姿勢
希望を捨てずに生きる生き方そのものが、
はたから見ると、輝いてみえるのです。


また、
自分を輝かせるには、人から与えられたものではなく、
自分自身が自ら得てきたことでしか、輝くことはありません。


金が、鍛錬されて、永遠の輝きを放つように
自分が自分を輝かせる生き方

様々な経験を、自分の糧として成長していく生き方
どんないかなる時でも、希望を捨てずに生きようとする姿勢の大切さを
金は教えてくれているのです。

 

 

●心理的テーマ

・自己鍛錬
・自己成長
・自分を活かす
・自分を輝かせる
・希望を持って生きる
・魂の輝きを思い出す

●宝石データファイル

 
 
鉱物名 金(ゴールド)
結晶系 等軸晶系
化学組成
硬度 2.5
鉱物学的注意事項あれば  
 
 
 
 

●お手入れ

やわらかい布で拭く
ぬるま湯、水での洗浄
ぬるま湯に石鹸をとかした石鹸水(中性洗剤)で洗浄
超音波洗浄、スチームクリーナー使用可

●その他