●宝石プロフィール
ヘマタイトは、通常、塊状で産出し、
不透明で金属光沢を持ち、薄片にすると、
血赤色を呈します。
ヘマタイトの「ヘマ」とは、
ギリシャ語で「血」を意味する言葉。
表面に傷をつけると、
その傷が血赤色となって
浮き出たように見えます。
和名は、赤鉄鉱。
短い菱面体で、黒色の結晶として産するもので、
表面にイリデッセンスを示すものがあり、
それが花びらのような形で並ぶものを
「アイアンローズ」と呼びます。
また、
古くは、鏡として津陽されてきたことから、
スペキュラー ヘマタイト(鏡鉄鋼)と
呼ぶこともあります。
粉末状のヘマタイトは、工芸用の顔料や
研磨剤に使用されます。
岩絵の具の「べんがら」は
ヘマタイトの粉末。
●宝石ストーリー
ギリシャ語で「血」を意味する言葉から
その名がついたヘマタイトは、
そのため、古来から血液と関係する宝石とされ、
血液を浄化させるパワーを持つとされてきました。
ヘマタイトを身に着けると、
血液循環をよくし、体調を整え、
体力をアップさせてくれると、いわれてきました。
実際に、止血剤として使用されてきました。
古代エジプトでは、
軍人マルスの加護を受ける宝石として、
兵士のかぶとにつけられていました。
ちなみに
赤く輝く火星の大部分は赤鉄鉱であり、
赤いマーズ(火星)が赤く見えるのは、
赤鉄鉱の赤い色とされています。
結晶状で産出されたヘマタイトは、
光をよく反射することから
古代ローマでは、
ヘマタイトを鏡面状に磨いて日蝕の太陽を捕らえ、観測したり、
占いに用いたそうです。
ヘマタイトもターコイズと同様、
「身代わりの宝石」とされ、
持ち主に危険が迫ると、持ち主の身の危険を
事前にキャッチして、身代わりに石の表面に
血潮のような線が浮かび上がると、いわれてきました。
●癒しと活用法
ヘマタイトは、古来から、お守りとして
身に着けられてきたジュエリーの一つであり、
古称を「ヘリオトロープ」といわれていた説があります。
「ヘリオトロープ」とは、「太陽の回転」を意味し、
ヘマタイトは「ひっくりかえす」宝石として、
強力なエネルギーを動かして
変化させる宝石とされていました。
障壁を次々に動かして、前進させてくれると
いわれていました。
また、古来、ヘマタイトは「ブラッドストーン」と
呼ばれていたことがありますが、
「ブラッドストーン」という名の
緑系の石に赤い斑点の不透明な宝石があり
どちらも「血」に関係する宝石として、
歴史の中で混在しています。
前進するために、
直観力を高め、集中力を持続し、
エネルギーのバランスをとってくれるといわれたり
何らかの「ミッション(使命)」のため、
様々な障害を乗り越えなくてはならない時、
パワフルなエネルギー源として、サポートしててれるとも
言われています。
●ジュエルメッセージ
「小さな一歩、小さな勇気が物事を動かし、状況を変えていきます。
いかなる大きなことも、すべては最初の一歩を踏み出すことから始まります。」
いかなることも、すべては最初の一歩を踏み出すことから
始まります。
反対に言うと、すべては、最初の一歩を踏み出さなければ
始まることはありません。
そしてまた、
最初の一歩は、小さな一歩、小さな勇気でいいのです。
大きな一歩を踏まなくてはいけないことや、
無茶で無謀なことをやるのではありません。
自発的に動き出す、行動力は、最小限で。
特に大きな目標を掲げたり、大義名分も必要ありません。
たんに、自分がそうしたいから。
やってみたいと思ったから。
その程度で十分です。
そうやって踏み出した一歩一歩を積み重ねていく。
行動力とは、大げさな力ではないのです。
その積み重ねが
さらなる力となり、動力源となり、推進力となる。
車輪を回していくように、継続的な一歩を踏み出し続ける。
それが物事を動かし、
状況を変えていくのです。
はじめの一歩は、小さくていい。
小さな勇気を出して、一歩、踏み出しましょう。
●心理的テーマ
・行動力
・勇気
・推進力
・継続力
・挑戦
●宝石データファイル
鉱物名 | ヘマタイト(赤鉄鉱) |
結晶系 | 三方晶系 |
化学組成 | 鉄の酸化物 |
硬度 | 6.5 |
鉱物学的注意事項あれば | 水分や汗、塩分に弱い |
●お手入れ
やわらかい布で拭く
●その他