●宝石プロフィール
「アイオライト」とは、宝石名で、
ギリシャ語で、「スミレ色(青~紫)」の意味を持つ、「ios(イオス)」と、
「石」という意味の「lithos(リトス)」が語源となっています。
和名でいうと、菫青石(きんせいせき).。
菫(すみれ)色の石と、アイオライトをそのまま訳しています。
また、明るい青がサファイアとよく間違われたり、
産地のスリランカなどでは、川底から見つかるからなのか、
別名、ウォーターサファイアとも、呼ばれます。
アイオライトは鉱物学上では、「コーディエライト」と呼ばれ
フランスの地質学者、コルディエの名前から名づけられています。
また装置を使わなくても観察でき、角度を変えて見るだけで、
別の色に見えることから、
「二色の色」という意味の
「dichrorite(ディクロアイト)」とも、
呼ばれます。
アイオライトは、
柱状結晶の伸長方向(タテ方向、
もしくは柱状結晶を真上)から見ると
青色がよく見え、垂直(真横)から見ると、
無色に見える宝石です。
また、多色性が強く、装置を使わなくても、
角度を変えて見るだけで、
黄色がかったグレー、青みがかったスミレ色に見えます。
ジュエリーとしてカットされているアイオライトは、
通常、石の上部、あるいは台を通じて
最高のブルーカラーを示すように
カットされ、セッティングされています。
●宝石ストーリー
アイオライトは、
「日光の角度によって色が変化する」という特性から、
船乗りたちが航海の時に、
薄くスライスしたアイオライトを偏光レンズとして使用し
太陽の正確な位置を割り出して、
安全な航海をするための羅針盤がわりに使用していました。
実際に、コロンブスより500年も早く北米大陸に到達した
ノルウェーのヴァイキング、レイフ・エリクソンは、
アイオライトの偏光レンズを羅針盤がわりに使用し、
大西洋を横断したと、いわれています。
●癒しと活用法
アイオライトは、その明るい青い色から、
緊張をやわらげ、
精神的にリラックスさせてくれると、いわれています。
また、アイオライトの宝石言葉は「自立」。
甘えたい気持ちをコントロールし、
自立を促進してくれる宝石といわれ、
持ち主の自立を応援してくれる宝石で、
人が人に甘えっぱなしになるのを防いでくれると
いわれています。
●ジュエルメッセージ
「人生の旅路への準備はできています。
あなたが進む方向を決めて、自分を信じ、一歩踏み出しましょう。」
人生はよく船の航海にたとえられますが、
アイオライトは、
人生の羅針盤としても、その役目を果たしてくれます。
あなたが自分の人生において、
生きがいや使命、
天命を見つけたいと思う時、
自分が持っているリソースを発揮して、
自然体で生きて行く際の
人生の旅のガイドとして、羅針盤として、
力を発揮してくれます。
●心理的テーマ
・自立
・依存から自立への過渡期
・依存関係に陥りそうな近しい相手との健全な関係を構築
・親離れ、子離れ
・自分が進む方向性を決める
・自分の道を進む、進路を決めて行動する
・人生の目的、使命を見つけたい
●宝石データファイル
鉱物名 | アイオライト (Iolite) |
結晶系 | 斜方晶系 |
化学組成 | マグネシウム・アルミニウム珪酸塩 |
硬度 | 7 |
鉱物学的注意事項あれば | 一方向に完全な劈開、高温や急激な温度変化に注意 |
●お手入れ
やわらかい布で拭く
ぬるま湯、水での洗浄
ぬるま湯に石鹸をとかした石鹸水で洗浄
超音波洗浄器、スチームクリーナーは避ける