宝石辞典

●宝石プロフィール

鉱物名、かんらん石(オリビン)のうちで、
宝石にできる石のことを「ペリドット」と呼んでいます。

かんらんとは、オリーブのことをいいます。
また、このグリーンの色は、
石の中に含まれる「鉄」に起因するものです。

鉱物種 オリビン（カンラン石）は、
地球の中心部、マントル上部にある
かんらん岩から見つかります。

また、ペリドット結晶は隕石の中にも発見され、
2005年に、スターダストロボット宇宙探査が持ち帰った
彗星塵からも発見されています。

ペリドットには、様々な別名があり、
夜になると、ボトムグリーンの輝きになることから、
「イブニングエメラルド」と言われたり

ハワイでも産出されることから、
「ハワイアンダイアモンド」という
ニックネームがあります。

非常に高い複屈折があります。

●宝石ストーリー

歴史に古くから登場し、
旧約聖書では、
「エチオピアのトパーズ」として紹介されています。

当時はエジプト沖のトパゾス島で産出されていたので、
トパーズの一種と思われていたようです。
もちろん、トパーズとペリドットは別の宝石ですが、
当時は混同していたようです。

ペリドットは、紅海のセントジョンズ島で
3500年以上の間、採掘され
中世では、セントジョンズ島から
十字軍によってヨーロッパにもたらされました。

ハワイでは、
キラウエア火山の女神「ペレ」の涙とも呼ばれています。

ドイツのケルン大聖堂にある三聖王の
神殿を飾る緑色の宝石は、
エメラルド宝石だと信じられてきましたが、
のちに、それはペリドットだったということが判明しました。

中世の人々は、
エメラルドとペリドットを混同していたようです。

●癒しと活用法

昔からペリドットは、「太陽の石」と呼ばれていて、
その石の中の太陽のパワーで、
暗闇をはね飛ばし、悪魔を退治し、
はてまた恐怖やゆううつ、罪悪感など、
心の闇までも同じように追い払うと、いわれています。

また、色欲から開放し、狂気を静め、血行を良くし、
なんと痔や頭痛まで治してしまうといわれていました。

黄緑色なのに、
なぜか太陽のパワーを秘めている宝石。

古代の人々は、
ペリドットのことを、太陽の爆発によって、
地球に落ちてきたと、信じていましたが、

隕石にも含まれている宝石でもあり、
隕石が落ちてくる時の、まばゆい閃光が
太陽の一部が落ちてきたと感じたのかもしれません。

●宝石データファイル

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