●宝石プロフィール

 

原子番号78の元素。
元素記号は Pt。
白金族元素の一つ。


プラチナは火成岩中に産しますが、
鉱石に含まれるプラチナ粒は微細なため、肉眼では判別できません。
川砂、川砂利、あるいは氷河堆積物中などの二次的な漂砂鉱床で、
プラチナ粒として産し、稀には、塊として産します。


プラチナという名前は、
スペインの将校が南米コロンビアでこれを発見し、
本国に、「プラチナ・デル・ビント(ピント川の小粒の銀)」と
報告したのが由来です。


和名では白金(はっきん)


白金(はっきん)という言葉は、
オランダ語の witgoud(wit = 白、goud = 金)の日本語訳だと
言われています。


よく、ホワイトゴールドと混同されますが、
こちらは「白色金」といい
金をベースとした合金です。


プラチナは、科学的に安定していて腐食に強く、
銀と違って大気中で錆びません。


融点が1773℃と、金(1063℃)や銀(960℃)に比べて非常に高く、
また、柔らかく、細工が容易なので、
かなり複雑なデザインのジュエリーも、制作可能です。


純プラチナをPt1000とし、
純度90%のものは、Pt900、
純度85%のものはPt850などと、
表記されています。


日本では純度が85%以上ないと、
プラチナとは認めていません。
また、金や銀と同じく、刻印がされています。

 
 
 
 
 

●宝石ストーリー

 

古代エジプト第18王朝時代に
ファラオの装身具としてわずかながら利用されています。


現存する最古の白金製品は、
ルーブル美術館収蔵の、通称「テーベの小箱」で
エジプトのテーベにある女性神官
シェペヌペットの墓から出土した小箱で、
紀元前720年から紀元前659年頃のものと思われます。


また、10世紀頃には、南米でも装身具として利用されていました。
これは純度80%以上もあるもので、


当時すでに高度な精錬技術があったようです。


ただし、合金状のものでも融点まで加熱するのは
当時の技術水準では不可能でしたが、
酸素では酸化されない性質を利用し、粉末状・粒状のものを
現在の粉末冶金などと呼ばれる方法で成型していたものと考えられています。


スペイン人による南米への侵略の際に、
当時ヨーロッパで珍重されていた銀と勘違いされて
略奪され、持ち帰られたのですが、


ヨーロッパでは、
銀よりも融点が高い白金は銀用の加工設備では
溶かすことができず、大量に廃棄されました。


その後、プラチナは、
ヨーロッパで溶かし方が発見されるまで、
歴史上、ほとんど登場することがなく、
18世紀になってようやく「プラチナ」という名前がついています。



プラチナは、長い間、銀だと思われてきた経緯があり、
プラチナは、砂金を掘ると、一緒に採れるのですが、
分離しにくく、しかも溶けにくいので、
大半は、捨てられたり、埋め戻されたそうです。


また、ようやく製品になっても、金の代役として使われ、
プラチナに金メッキした偽造金貨が、出回ったりしたそうです。


ドイツの学者が、ヒ素を使って、
プラチナの融点を下げる効率的な方法を発見し、

その方法で、ルイ16世のお抱えの金細工師だった
ジャネスティが、命がけでヒ素を使い、
様々な作品を作ったことから、
ようやく宝飾品として加工されるようになりました。


その後、1900年代に、カルティエが
プラチナを大量に使用したジュエリーを発表してから、
世界中に流行するようになったのです。


宝飾店カルティエの3代目ルイは、
「プラチナは貴金属の王だ」 と宣言したほどで
その後の、宝飾界でのプラチナの存在は、いうまでもありません。



 
 
 

●癒しと活用法

 

プラチナは、「触媒」といわれ、
「触媒」とは、自分は変化せず、
他の物質を変えてしまう働きのことで、

プラチナは、自動車の排気ガスを、無害な炭酸ガスや窒素、
水蒸気に変化させてしまいます。


さらに、プラチナは、制ガン効果があり、
「プラチノール」という薬があったり、
心臓のペースメーカーにも使用されているそうです。


装飾品としてのプラチナは、どの宝石とも相性が良く、
プラチナの持つ激しさに合うように、
宝石自体が最も強いエネルギーを放つようになると、
いわれています。


溶けにくいので、扱いにくいという欠点により、
長い間、価値を認められなかったプラチナですが、

今では、融点が高く、溶けにくいことが、
永遠の愛の象徴として、ダイヤの婚約指輪や、
結婚指輪として、使われるようになっています。


実際、
雲仙の普賢岳が噴火して、火砕流にり犠牲となった、
若いジャーナリストの形見として、
プラチナの結婚指輪が発見されたのですが、

火砕流により、近くに散らばっていた100円玉は、
どれも黒く焼け焦げていたのに、
プラチナの結婚指輪は、へこみもせず、黒ずみもせず、
プラチナ色に輝いていたそうです。



 
 

●ジュエルメッセージ

「あなたがずっと長いこと悩んできたことの中に、実はギフトが隠れています。
そこに気づき、それを活かして発揮することで、自分も輝き、周囲に光をもたらします。」


融点が1773℃と、金(1063℃)や銀(960℃)に比べて非常に高く、
ヨーロッパでは、当初は銀と混同されていたり、
銀よりも融点が高いプラチナは
銀用の加工設備では溶かすことができず、しかも分離しにくいので、
大半は、捨てられたり、埋め戻されていた歴史があります。


また、ようやく製品になっても、金の代役として使われ、
プラチナに金メッキした偽造金貨が、出回ったりと、
プラチナの扱いは、さんさんたるものでした。


1900年代になって、
プラチナの融点を下げる効率的な方法を発見されてから
その加工のしやすさや、
銀とは違い、酸化しにくく、その輝きを保つことが評価され
ようやくその価値が認められ
宝飾界では金と並ぶ存在となったり


触媒という性質から
様々なものに利用されることになったのですが、


プラチナのように、
扱いにくいものほど、
それがかえって素晴らしい長所となったりすることって
よくあります。


また、
長いこと悩んできたことが
同様に、悩んできた人の気持ちが分かることになったり


それを乗り越えた人の経験が
同様に、悩んでいる人の希望の光になったりすることも
よくあることです。



だから、もし、あなたが、
これさえなければいいなと思う
自分にとっては欠点だと思えるようなことも


長いこと、自分を悩ませ続けてきたことも
実はそれこそが才能開花するきっかけ
…だったりもするのです。


だから、それらを
単なる欠点や、悩みの種として嫌ったり、
排除しようとするよりも


むしろ積極的に
自分と向き合い
前向きに取り組んでいく中で
見方が変わったり、自分自身、成長して


それが活きてくる場面
活かせる場面
発揮して活躍できるタイミング

 

それがあったおかげで、
だから自分なんだ。と思える瞬間、
自分は成長できたと思える瞬間が
必ずやってきます。


そして、
そういうあなたの生き方が
誰かを励まし、勇気づけ、
希望の光となっていきます。


プラチナのように
長い不遇の時代を抜けて


プラチナのように
本来、自分が持っている性質を
どうすれば活かせるか?
活かす方向で考えてみてください。


プラチナの輝きは、本来のあなたの輝き。


プラチナは、
それを、今、あなたに見せてくれているのです。

 

 

●心理的テーマ

・ものの見方を変える
・自分本来の才能を発揮する
・隠れたギフト
・自己成長
・自分を生きる

●宝石データファイル

 
 
鉱物名 プラチナ(白金、はっきん)
結晶系 等軸晶系
化学組成 プラチナ
硬度 4
鉱物学的注意事項あれば  
 
 
 
 

●お手入れ

やわらかい布で拭く
ぬるま湯、水での洗浄
ぬるま湯に石鹸をとかした石鹸水(中性洗剤)で洗浄
超音波洗浄、スチームクリーナー使用可

●その他