●宝石プロフィール

 

鉱物学的には、
コランダムに属し、さまざまな色があります。

コランダムの中でも赤いものだけを
「ルビー」といい、
その他のものを
「サファイヤ」と、いいます。

「ルビー」と「サファイヤ」は、
同じコランダムという鉱物。

サファイヤとは、
ギリシャ語で、「青」を意味する
「サフェイロス」からきた名前です。


不純物の鉄とチタンに起因して
様々な色があります。

ブルーサファイア
パパラチアサファイア(ピンクがかったオレンジ色)
ホワイトサファイア(無色透明)
グリーンサファイア
ピンクサファイア
イエローサファイア
オレンジサファイア
ヴァイオレットサファイア
など


他に、カラーチェンジする
カラーチェンジサファイアや

上部を丸いドーム状にカットすると
スターが出る
スターサファイアなどもあります。

 

ブルーサファイアの最も高価なものは
コーンフラワー(矢車草)ブリュー(ブルー)と
呼ばれ、透明な深い青色をしていて
矢車草の青い色は、
「あらゆる青い花の中でも、もっとも完全な青」と
いわれています。


サファイアの中でも
稀にしかないものは
ピンクがかったオレンジ色をした
パパラチアサファイアで
パパラチアとは、
シンハリ語(スリランカ語)で
「蓮の花のつぼみ」を意味します。

 
 
 
 
 

●宝石ストーリー

 
 

古代ペルシャでは、
大地を支える石とされ、
空が青いのは、
サファイヤ映しているからだと、
いわれていました。


サファイヤを身に着けると、
よこしまな考えや、
色欲を消すことができるといわれ、
キリスト教では、
ローマ法王や大司教が、
指輪としてサファイヤを身に着けていました。

また、「十戒」が刻まれていたとされている石は、
サファイヤであったとも、いわれています。

 

サファイヤは、
貴族たちの間で「愛のあかし」とされ、
贈られた人が不貞をはたらくと、
色が変わるといわれ、
そこから、上質のサファイヤで
恋人の心変わりを調べる
「ドゥ・サフィール」という風習が生まれました。

ロンドン・ケンジントン博物館にある
「ふしぎなサファイヤ」は、
その代表的なサファイヤで、
フランスのオルレアン公をはじめ、
さまざまな貴族に所有されていました。
彼らは、自分の愛人たちに、
このサファイヤを身に着けさせ、
その心を試したそうです。
しかも、疑わしい女性ほど、長時間持たせたとか。
(実際にこのサファイヤが、
女性の心変わりを見抜いて、
色が変わったかどうかは、不明です。)

サファイアは、
誠実で純粋で、気高くて、
神の宝石として
古代から大切にされてきた宝石なのです。

 
 
 

●癒しと活用法

 

澄んだ心、清純な献身を象徴するサファイヤは、
澄んだ心を持つ人が身に着けると、
邪心を退け、高い精神性が得られると信じられていました。

サファイヤを身に着けると、
よこしまな考えや、色欲を消すことができるといわれ、
キリスト教では、ローマ法王や大司教が、
指輪としてサファイヤを身に着けていました。


胸に飾れば、恋愛中の男女に結婚をうながし、
婚約はしたが、結婚はしたがらない相手には、
決意をうながすと、いわれています。


さらに、腰に飾れば異性を招く働きをし、
子供が出来にくい夫婦が飾れば、
子宝に恵まれるとも、いわれています。


また、カボッションカットにすると、
星紋が出るサファイヤを、
「スターサファイヤ」といいますが、
六芒星を形づくる三つの光線は、
それぞれ、
「信仰・希望・運命」を表すとされています。

スターサファイヤは運命の宝石として、
人から最良のものを引き出してくれ、
夢を支えてくれると言われています。

 
 
 

●ジュエルメッセージ

 

「見える世界に惑わされず、物質世界の価値に翻弄されず
真理、真実を見ようとする意識を持ちましょう。」


古代の人々は、
私達が「現実」と呼ぶ物質世界だけを、
単に実在のものと考えておらず、
現実世界のあらゆるものは、
目に見えない何かもっと広くて大きい
「真の実在」から、導き出されている世界と、
考えていたようです。

「真の実在」とは、
モノをモノとして存在させる、
超自然的なパワーのことであり、

それは天空の彼方にあると
信じられていました。

そこには神々の住む領域があり、
また、地上での出来事は、
天上界の出来事の投影によって
成り立っていると、
人々は考えていたようです。

現在も
アボリジニやネイティブ・インディアンの間では、
そうした考え方が受け継がれています。


サファイヤは、
すきっと晴れた天空の色で、
もともと宝石は、
神々が住む天上界に属するものであり、
人はこれを身に着けることで、
神の知識やパワーを、
自分のものとして、使いこなすことが出来るとする、
古代の意識を代表する宝石として
現代まで受け継がれてきました。

それゆえに、持ち主に聖なる愛を引き寄せ、
予言と知恵の宝石として尊ばれ、
「哲学者の石」として、大切にされてきたのです。

神への叡智、神への服従、神聖な瞑想、
純粋な魂、敬虔さと誠実さを表す宝石として、
サファイヤは、今もなお、
神の宝石として、輝き続けているのです。


また、現代においても
「真の実在」を
今風に言うと
宇宙エネルギー
フリーエネルギーのようなものであり
観察されていない波の量子
カタチとしてあらわれていない量子の世界とも
解釈することができるし


日本でも
神々の住む世界を「幽世(かくりよ)」
こちらの世界を「現世(うつしよ)」と言い

神々の世界が、
こちらの世界に映し出されている
こちらの世界はあちらの世界の「映し鏡」
という考え方を持っていたりします。

 

そんなふうに
古代、信じられてきたことは
迷信であるとか、
単なる信仰であって
事実ではないともあなだか言えません。


そしてまた
現在の物質世界で価値あるモノと
されているモノは、
単なるモノであり、
いくら高額なものであり
珍重されるものであっても
所詮は私達人間が決めた
価値基準でしかありません。


空気や水や自然の恵みは
どれだけお金を積んでも
すべてを手に入れることはできませんし

お金を積まなくても
有り余るほど豊かに与えられていますが
価値のないものとは決して言えません。

…というか、
むしろ自然にあふれている恵みの方が
価値あるものであったりします。

 

そんなふうに
物質的な価値とは
金銭的価値では決められないし

見える世界だけが
現実だとは言えません。


サファイアは、
神とつながる宝石として
見えない世界のエネルギーを
キャッチする媒体として

見えない世界
自然が惜しみなく与えてくれる
何にも代えがたい
価値ある自然の豊かさに感謝し

物質世界の価値に翻弄されず
真理、真実を見ようとする意識を持ち
自分として、今、何ができるか?を考え
自分を活かし、生きましょうと
教えてくれているのです。

 

 

●心理的テーマ

 

☆サファイア全体
・真理、真実を見る目
・神聖さ
・高次とつながる
・澄んだ心


☆ブルーサファイア
・精神的成長
・高い志を持つ

☆パパラチアサファイア
・慈愛
・喜びに生きる

☆ホワイトサファイア
・透明性
・クリアな目で物事を見る

☆グリーンサファイア
・調和
・平和

☆ピンクサファイア
・自己愛
・幸福感

☆イエローサファイア
・魂の喜び
・魂の目覚め、覚醒

☆オレンジサファイア
・博愛
・自他を愛する

☆ヴァイオレットサファイア
・自己成長
・探究心

☆カラーチェンジサファイア
・変容
・ステージアップ

☆スターサファイア
・夢、目標
・志を立てる

 

 

 

 

 

 

●宝石データファイル

 
 
鉱物名 コランダム
結晶系 三方晶系
化学組成 酸化アルミニウム
硬度 9
鉱物学的注意事項あれば  
 
 
 
 

●お手入れ

やわらかい布で拭く
ぬるま湯、水での洗浄
ぬるま湯に石鹸をとかした石鹸水で洗浄
超音波洗浄、スチームクリーナー使用可

 

 

●その他