●宝石プロフィール

 
 

水を含む硫酸銅アルミニウムを成分とする石で、
青みの強いものは、銅が多く含まれ、
緑色のものは、アルミニウムが多めに入っています。

ペルシャで産出したこの石が、
トルコを経由してヨーロッパに伝わったので、
「ターコイズ(トルコ石)」という名がつきました。

一般的に、
最も望ましい色合いは、
濃い空色か
「ロビン(=アメリカンロビン)の卵色」の青とされています。

 
 
 
 

●宝石ストーリー

 

トルコ石は人類が初期に掘り出した宝石のひとつであり
世界で最古の宝石のひとつです

☆エジプト
古代エジプトの支配者は、
トルコ石の宝飾品で身の廻りを飾っていました。
また、勇気と決断力を授けてくれる宝石とされ、
冥界の王であり、
運命の支配者であるオシリスと
その神妃イシスに捧げられていました。

ちなみに
冥界の王とされているオシリスは、
信仰の隆盛初期においては、冥界の神ではなく、
植物の再生を神格化した存在
すなわち植物の神であったともされています。
毎年のように行われる植物の死と再生は
エジプトの農事暦と合致しており、その象徴とされていたようです。

また、エジプト考古学者の吉村作治博士は、
エジプトにおいて
ターコイズのブルーは、昼間の空の色
ラピスのブルーは、夜空の色と区別していると
講演の中でおっしゃっていました。

エジプトでは、
少なくとも第1王朝(紀元前3000年頃)
または恐らくそれ以前から、
エジプト人によって、シナイ半島において
トルコ石を採掘して、用いていたようです。
現地のMonitu人は、
シナイ半島を「トルコ石の国」と呼んでいました。


☆中国
中国は3000年以上に渡り、少量ながらトルコ石の産地で
実際に、中国の職人は、3000年以上も前から
ターコイズに彫刻していたことが明らかになりました。


☆チベット
国家的宝石として扱っていました


☆アメリカ
米国南西部では、
米国先住民族にとって物々交換の手段であり
儀式の宝石であり、宝飾品やお守りとしても
使用していました。

アメリカ南西部に住む、
プエブロ・ナバホインディアンたちは
母なる大地と父なる大空の申し子として、
護符として使用していました。

アパッチでは兵士のお守りとして
弓や銃器にトルコ石を身につけると
狩猟者や戦士の正確さが増すと信じていました。

ニューメキシコ州セリロスには最も古い鉱山があり、
19世紀の終わりには、ニューヨークのティファニーが
所有していたため、ティファニー・ターコイズと呼ばれています。
ティファニーブルーは、ティファニー・ターコイズ?


☆アステカ
(※1428年頃から1521年までの約95年間
北米のメキシコ中央部に栄えたメソアメリカ文明の国家)
アステカ人は仮面をはじめ、ナイフや楯に使い、
モザイク装飾をほどこす際、
金、水晶、クジャク石、黒玉、硬玉、珊瑚および貝殻と共に、
トルコ石を象眼していました。


☆ヨーロッパ
13世紀、十字軍によって西欧社会にもたらされたトルコ石は、
落下、特に落馬事故から身を守る護符として
男性に人気でした。

皇帝ルドルフ2世のお抱え医師であった
17世紀の医学者アンセルムス・デ・ブートは
ある日、父からターコイズを贈られ、
それを大切に持ち歩いていたところ、
色褪せていたその石は次第に美しい色を回復し、
不思議なことが次々に起こりました。
あるときなどは落馬したのに怪我ひとつせず、
代わりにターコイズが割れていた、と記しています。


☆中近東
中近東では、旅の事故などでは持ち主の代わりになって割れることから、
王族や貴族が旅の護符として珍重し、単なる旅の守護石だったのが、
やがて人生という長い旅の守護石として
身に着けられるようになりました。

☆インド・日本
にムガル帝国時代までは知られておらず、
日本においては18世紀まで知られていませんでした。

 
 
 
 

●癒しと活用法

 

男性には勇気と決断力、そして成功を、
女性には幸福と満足をもたらしてくれると言われています。

愛する人に贈ると幸運を呼ぶといわれ、
愛する人から贈られると、
ターコイズの持つ「守りのエネルギー」で、
ターコイズを贈った人も、贈られた人にも、
成功と幸運を約束してくれます。
特に、女性から男性へと贈ると効果は二倍となるそうです。


☆ターコイズ・エクスペリエンス
ターコイズのネックレスかペンダントを机の近くに置くと、
4~5日すると断然やる気が湧いてきて、
向かう所敵なし、という気分にさせてくれるそうで、
そんなターコイズの効果を
「ターコイズ・エクスペリエンス」と言うそうです。


☆お守り
ターコイズには、持ち主に危険が迫ると
代わりに真っ二つに割れるという実話や、
また、青い色が緑に変わるという伝承もあります。
ちなみに、
人があまりに強いストレスにおかれていると、
体内の銅の分量が増大してしまうことが、
研究で確かめられているそうです。
ターコイズの青は
中に含まれている銅の成分によるものであり、
また、比較的柔らかい宝石であることから、
人との相互作用を起こしやすく、
石の色が変化したり、割れたりするのは、
なんらかの関係があるのではないか?と、
言われています。

 

 
 
 

●ジュエルメッセージ

 


「不変なる魂である存在、真の自分を意識して
どんないかなる状況にも、左右されない精神を持ちましょう。」


人々を穏やかな気持ちにして、リラックスさせてくれると同時に、
パワーストーンとして強い力を発揮してくれるターコイズは、
ただ静かで美しい宝石、だけではなく、
決断力と行動力をサポートしてくれる、アクティブな宝石です。

それは、大地に根付く小さな花々が、
一見可憐でか弱いかのように見えて、
雨や嵐にも耐えられる強さを内に秘めているのと同じ。

様々な厳しい条件を乗り越えてからこそ、
植物は成長し、花を咲かせ、実を結び、
生きているから美しいのです。

それは、自然の中で生命を育むどんな小さな生物も、
昆虫も、動物も同じです。
そして、それはまた、私達人間が生きていく上でも、同じです。

どんな悪天候の中でも、雲の上がいつも晴れているように、
環境の変化や、どんな事態が起きても、左右されずに、
自分らしさを忘れずに、生きてゆく強さと勇気。

どこまでも続く青空を見上げ、世界の広さを知ると同時に、
地球上のすべての生命が、
同じ空の下で生きているということを忘れずに、
自然に配慮し、周囲の人々を自分と同じように大切にする。
私達に安心感を与え、リラックスさせてくれます。

ターコイズは、晴れやかな空を想起させることで、

どこまでも続く青空が、
はるか宇宙へと続いていて、
自分とすべてのものがつながっているということを
私達に教えてくれています。


雲の上がいつでも「快晴」であるように、
ターコイズは
「雲の上の不変の青空」の色をした宝石です。

あなた自身もまた、
不変なる魂である存在、真の自分であり、
それは、いついかなる状況においても
変わることはありません。

そうした
不変の魂、不変の存在として
真の自分であることを意識して

様々な事に左右されることなく
常に広くて強い心を持てるように、
ターコイズは、いつもあなたを励まし、
時には、自分の身を挺してまで、
そのことを証明し、守ってくれる宝石、なのです。

 

 

 

●心理的テーマ

 

・勇気、勇敢さ
・挑戦
・不変の魂
・真の自分、神聖さ
・理想、夢、目標、志

 

 

 

 

●宝石データファイル

 
 
鉱物名 ターコイズ
結晶系 三斜晶系
化学組成 含水銅・アルミニウム・リン酸塩
硬度 6
鉱物学的注意事項あれば  
 
 
 
 

●お手入れ

身に付ける際、化粧品(日焼け止め剤やヘアスプレーを含む)は、
トルコ石を身に付ける前に使用。
ビーチなど、強い日光に当たる環境では身に着けるのを避ける。
使用後は、柔らかい布で優しく拭き、
他のより硬い宝石でひっかき傷を作らないよう別の箱に分けて保管する。

 

 

●その他